くれあママ   

我が家の末っ子かるねばーれちゃん(以下かるねちゃん)は、
予定日どおりに大きめに生れた、とっても色白の赤ちゃんでした。

長男のくれあてぃーぼくん(以下くれ坊)と同じように、
おっぱいをゲボゲボ良く吐く赤ちゃんでした。

ただ、育児書にも書かれていますが、
胃袋の上のほうがまっすぐになっているタイプなのだろうと、
飲んだものを忘れた頃にげっぷりと吐くくらいでは驚かない母でした。

けれども、くれ坊とかるねちゃんの違いは、
くれ坊は口から吐くのに、かるねちゃんは鼻から吐くのです。
ですから、生れてすぐに新生児室に入って、
ガラス越しに見ている間にも鼻からどどーっとミルクを吐いて、
看護婦さんに頼んで拭いてもらったり、
母子同室になってからも、また退院して家で同じ布団で寝るようになってからも
思いがけない時に突然鼻から吐いて真っ赤な顔で苦しみ、
このまま窒息して死んでしまうのではないか?と心配になるほどでした。

産院を退院する前に小児科の先生に診ていただいたときには
「胃袋の形が吐き易いのと、鼻と口とのセレクトが上手くないのでしょう」と言われました。
ところが、1ヶ月検診でもまだ鼻からの嘔吐を訴えた私に
先生も驚いて、かるねちゃんののどを良く見てくださったところ、
「口蓋垂(通称のどちんこ)が短いので、そのあたりの働きが弱いのでしょう」
ということでした。

そんな話をくれ坊の近況報告のついでにことばの教室の先生に話したところ、
顔を見れば「手術した?」と聞かれるので、
どこか病院にかかったほうがいいのかもしれないと思い、
くれ坊の主治医であった市立病院の小児科の先生に相談しました。
その先生はすぐにかるねちゃんの口の中を見て、そして触診もして
「これは粘膜下口蓋裂だから、耳鼻科にかかったほうがいいですよ」と教えてくださいました。

早速市立病院の耳鼻科に行ったところ、
「口蓋裂というのは、口蓋(上あご)の骨が中央できちんと合わさっていない状態で、
ただ、かるねちゃんの場合は上あごの皮はあるので、粘膜下と呼びます。
飲み物が多少もれるだけなので、急ぐことはないけれども、
口蓋垂(のどちんこ)で鼻と口をつなぐ部分をきちんとふさぐことができないために
発音に影響が出るので、手術をした方がいいかもしれません。
手術は形成外科で行われますが、ここの病院には形成外科がないので、
富士市立中央病院にかかってください」とのこと。
また、口蓋裂のある子は中耳炎にかかりやすいということで
耳も診ていただきましたが、耳垢が少し溜まっている以外は異常は見られませんでした。

さて、数日後、富士宮市立病院の紹介書を持って訪れた富士市立中央病院でしたが、
口唇裂や口蓋裂に関しては、静岡県立こども病院が専門の治療をしているので、
そちらにかかるように、と、またもや紹介書を受け取ったのでした。

やっとのことでたどりついたこども病院。
形成外科と歯科とリハビリ科の言語室に通うことになりました。
(この3科で診ていく方針なのだそうです)

かるねちゃんの場合は、
「口蓋の骨は真ん中が三角形に割れている。
皮はつながっているけれども、
筋肉は両端から本来真ん中で合わさるものが上に向いてしまっている。
けれども、全部の筋肉が分かれてしまっているわけではなく、
口蓋垂(のどちんこ)を動かす筋肉は虹の橋のように細くつながっているので
口蓋垂はかろうじて動いている。
『飲み込み』ということに関してはあまり心配はないので
発音のことを考えながら手術をするかどうか決めていく。」ということでした。

手術に関しても、口蓋垂の力が弱いのか、
正しく動いているけれど、短くて届かないのか、
そういったことを鼻から内視鏡を入れたり、レントゲンを撮ったりしなければなりません。
そのためには「あ〜、って言ってごらん」と言われて「あ〜」と言えるようにならないと
検査ができません。
以前は「口蓋裂=手術」という時代もあったのだけれど、
中には経過のよくない子もいる、ということがわかって、
じっくり検査をしてから、手術するのか、訓練にしていくのか
決めるようになったのだそうです。

というわけで、人見知りの激しいかるねちゃんは
まだまだ検査のできる状態ではないのですが、
幼稚園に通っている間に手術を・・・ということになりそうです。
ことばの教室では、発音の練習をみていただけそうです。

家で家族と話すうちに、ことばも大分増え、
こちらにも聞き取れる発音ができるようになってはきたのですが、
本来鼻と口の間を閉じて発音する「破裂音」を
のどの力で発音しようとする癖がついてきてしまっているので、
手術をした後、その癖が残らないようにするにはどうしたらいいのかな?など
不安はあります。

それでも幼稚園に楽しく通い始めたかるねちゃん、
これから楽しいこと、嬉しいことをいっぱい経験して、
口蓋裂も明るく乗り越えていけたらいいな、と思っています。

これからよろしくお願いいたします。


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